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FAQ

個人事業と法人組織のどちらがいいか。
独立するにしても、法人組織にして独立するか、単に個人事業として独立するかという問題がある。 さらに、法人組織には【合名会社】 、【合資会社】 、有限会社及び株式会社の四つの形態がある。 あるいは、組合形態というその中間の方法もある。

◎個人事業のメリット・デメリット
個人事業のメリットは一言でいうと手軽さである。
まず、個人として事業を行うのには設立登記など複雑な手続きが不要である。基本的には、【個人 事業の開廃業等届出書】 と【個人事業開始申告書】 の二つの書類を提出するだけでいい。

また、税務申告も簡易である。さらに、特に最低必要とされる資本金の額も決められていないため、 少ない資金で事業を始めることができる。したがって個人事業でビジネスを始めるのが一番容易で ある。その反面、個人事業となると信用という点で会社組織に比べて不利な扱いを受けやすい。大 企業や海外企業が取引に躊躇することもあるだろう。また、資本市場からの資金調達はそもそも不 可能であるし、金融機関からの借入も厳しいものならざるえず、資金調達面でも苦労するようになる 可能性が高い。
そして、個人事業では無限責任となる。つまり事業で失敗して他人に損害を与えた場合、一生かけ てもその損害を支払わなくてはならない。
一方、【法人組織】 化、つまり有限会社や株式会社にすれば、「有限責任」にできる。即ち、会社へ の出資の範囲内でのみ責任を負えばいい。出資金をあきらめてしまうだけで、それ以上の金銭的な 責任は追求されることはない。ただし、実際にはある程度の信用力がつくか担保を提供をできるよう になるまでは、取引先や銀行取引先から「個人保証」を求められることが多い。銀行に対し「個人保 証」を与えた時は、その範囲でさらなる責任が生じることになるので注意が必要である。
また、法人組織の方が信用度も高いので、個人事業より大企業や海外企業との取引を有利に運べ る。さらに、金融機関からの借入も個人事業よりはいい条件で行える可能性が高い。人材を獲得す る上でも法人組織の方が有利である。

【個人事業の開廃業等届出書】 
開業、事業所の新設・増設・移転・廃止、廃業などを行う場合に、事業所の住所や事業内容、給与 の支払状況などを届け出るための書類。納税地の所轄税務署に開業の日から一か月以内に提出 しなくてはならない。

【個人事業開始申告書】 
個人事業を開始する場合に、屋号や事業の種類、開業年月日などを申告するための書類。事業所 が所在する都道府県の税事務所に開業の日から一五日以内に提出しなくてはならない

【法人組織】 
我が国には法制上、株式会社、有限会社、合名会社及び合資会社の四つの形態があるが、このう いち合名会社と合資会社は、事業上の負債について、経営者は無限責任を負う。したがって、最近 はあまり設立の事例がないので、詳しい説明は省略する。
公的機関の融資にはどのようなものがあるか。
融資事業を行う主な公的機関としては「(旧)国民金融公庫」と「(旧)環境衛生金融公庫」がある。
現在2つが統合され、「国民生活金融公庫」となっている。

◎国民金融公庫の「国の事業ローン」と「新規開業特別貸付」
国民金融公庫は、そもそも民間の金融機関では融資が受けられないような中小企業 のための政 府系金融機関なので、これから事業を開始しようとしている起業家にはピッタリの金融機関といえ る。また、ほどんどすべての業種が融資対象となるが、公的融資なので、風俗営業や投機的事業 など融資が受けられない業種が若干ある。
国民金融公庫では幾つかの融資制度を提供しているが、起業家にとって特に便利な制度としては 「国の事業ローン(普通貸付)」と「新規開業特別貸付」がある。
「国の事業ローン(普通貸付)」は、これから事業を始めようとしている人だけでなく、すでに事業を開 始している人もできる融資制度であり、設備資金の場合に融資限度額四八〇〇万円で返済期間十 年(うち据置期間は二年以内)、運転資金の場合に融資限度額四八〇〇万円で返済期間は五年(う ち据置期間は一年以内)とされている。
「新規開業特別貸付」は、現在、企業に勤めていてその経験やノウハウを活かして独立する場合に 限り利用できる融資であり、設備資金の場合に融資限度額七二〇〇万円で返済期間十五年(うち 据置期間は三年以内)、運転資金の場合に融資限度額四八〇〇万円で返済期間間は原則五年(う ち据置期間は六か月以内)とされている。

◎中小企業金融公庫の「新事業育成貸付」と環境衛生金融公庫の「一般貸付」
中小企業金融公庫 は、一般の金融機関からでは融資を受けるの難しい中小企業に対して貸付を 行う政府系金融機関である。
この公庫が提供する「新事業育成貸付」では、事業化されて三年以内などを条件として、設備資金 の場合に融資限度額六億円(返済期間十五年)、運転資金の場合に融資限度額二億五〇〇〇万 円(返済期間五年)の融資を受けることができる。

環境衛生金融公庫 は、文字どおり環境衛生に関連する事業(端的には保健所の許認可を受けて始 めて営業できる事業)を行う法人を対象に融資を行う公的金融機関である。こうした事業は一般に開 業者は多いものの倒産する確率が高いので一定規模に達するまで民間の金融機関から融資は受 けにくい。したがって、こうした業種で起業を考えている人に便利である。
この公庫が提供する融資制度のうち起業家が利用できるものに「一般貸付」がある。
この貸付制度を利用できる業種とその規模は細かく決まられており、例えば、飲食店営業、喫茶店 営業、理容業、美容業では資本金一〇〇〇万円以下、従業員五〇名以下であり、ホテル・旅館営 業では資本金三〇〇〇万円以下、従業員五〇名以下とされている。
融資限度額も業種によってことなるが、例えば、飲食店営業、喫茶店営業、理容業、美容業では七 二〇〇万円で、ホテル・旅館営業では二億五〇〇〇万円となっている。
ただし、その使途は設備資金に限定され、運転資金に流用することはできない。また、返済期間間 は原則十三年(うち据置期間は一年以内)とされている。


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